今回は以下の記事をさらに深掘りしてiPad AirとiPadの違いを解説します。
iPad AirとiPadは兄弟
アプリを起動するときに感じる処理性能においてiPad AirとiPadは兄弟みたいな関係です。
兄が数cm伸びている間に弟も数cm伸びるという身長のような関係にあります。
これはつまり、処理性能(サクサク度合い)で言えば、
最新のiPadは、数世代前のiPad Airとほぼ同じということです。
実際にiPad 第10世代は、iPad Air 第4世代と同じA14チップを搭載しており、その前のiPad 第8世代は、iPad Air 第3世代と同じA12チップを搭載しています。
しかし兄弟でも性格や運動神経など違う部分ももちろんあります。
それがディスプレイ性能と対応ペンシルです。
iPadはイラストに不向き
フルラミネーションディスプレイ
フルラミネーションディスプレイとは、ディスプレイと保護ガラスの間の空間がなく、一体化されているディスプレイのことです。
iPad Airの第2世代以降のモデルはフルラミネーションディスプレイを搭載しており、より快適な描き心地を実感できます。
一方で、iPadはフルラミネーションディスプレイは搭載されていないため、描き心地に若干の違和感を感じます。
対応ペンシル
iPad Air 第4世代以降はApple Pencil 第2世代に対応しています。
一方iPadは、Apple Pencil 第1世代にしか対応していません。
この違いはペンシルのペアリング方法と充電方法に大きく影響します。
• iPad 第10世代:
Apple Pencil 第1世代を使用するためには、専用のアダプタを使用してUSB-Cケーブル経由でペアリングおよび充電を行う必要があります。このため、持ち運び時にアダプタが必要になり、ペアリング方法が難解になっています。
• iPad Air 第4世代:
Apple Pencil 第2世代をサポートしており、ペアリングおよび充電方法が非常に簡単です。ペンシルをiPad Airの側面にマグネットでくっつけるだけでペアリングと充電が同時に行われます。このため、外出先でも手軽に使用できます。
さらに、サードパーティ製のペンシルについても違いがあります。例えば、Viangsなどのサードパーティ製ペンシルは、iPad 第10世代では側面での充電やペアリングができません。
iPad Air 第4世代などApple Pencil 第2世代に対応したモデルで側面充電が可能となっています。
このため、ペンシルの選択肢が限定される点も考慮する必要があります。
コスト
ディスプレイ性能や対応ペンシルが劣化版ならiPad 第10世代の方が安いのでは?
そう思う方のために、初期費用とリセールバリューを比較してみました。
比較対象は処理性能が同水準のiPad Air 第4世代とiPad 第10世代です。
初期費用
iPad Air 第4世代とiPad 第10世代を購入する主な販売経路における価格は以下のとおりです。
モデル | 販売価格 |
iPad Air 第4世代 | 新品:なし 整備済:66,000円(Amazon整備済み) 中古:63,980円(じゃんぱら) |
iPad 第10世代 | 新品:58,800円(Apple公式) 整備済:57,000円(Amazon整備済み) 中古:52,990円(じゃんぱら) |
いずれも2024年7月時点
iPadの方がより安価で購入できるため、初期費用を抑えたい方には魅力的です。
リセールバリュー/実質コスト
一方でApple製品はリセールバリューが高いことで知られています。
現時点のリセールバリューを考慮すると、iPad Air 第4世代は1万3000~1万5000円、iPad 第10世代は7000~1万2000円が実質コストと考えられます。
モデル | 販売価格 | 買取価格 |
iPad Air 第4世代 | 新品:なし 整備済:66,000円(Amazon整備済み) 中古:63,980円(じゃんぱら) | 51,000円(じゃんぱら) 51,000円(ラクウル) |
iPad 第10世代 | 新品:58,800円(Apple公式) 整備済:57,000円(Amazon整備済み) 中古:52,990円(じゃんぱら) | 45,000円(じゃんぱら) 46,000円(ラクウル) |
いずれも2024年7月時点
iPadの方がより安価で購入できる点は変わりませんが、その差は7,000~3,000円に縮まります。
結論
iPad AirとiPadの違いをまとめます。
- iPadのサクサク感は、型落ちiPad Airと同じ
最新のiPad 第10世代も2年前のiPad Air 第4世代と同じA14チップを搭載しており、処理性能は同水準です。 - QOL(描き心地・ペンシル接続)はiPad Airの方が良い
フルラミネーションディスプレイとApple Pencil 第2世代の対応により、iPad Airはより快適な描き心地と簡単なペアリング・充電方法を提供します。 - 初期費用はiPadの方が1万円程度安いが、リセールを考えると数千円の違い
iPad 第10世代の初期費用は安価ですが、リセールバリューを考慮すると差額は数千円程度に縮まります。
以上の点を踏まえ、自分の優先事項に合わせて最適なiPadを選んでください。
こちらの記事ではイラストを描きたいiPad初心者の方のために、iPadの選び方を解説しています。本記事と一部重複はありますがより網羅的に理解できます。
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